アイバル

アイバル

今日の「はじセル☆キッチン」は、いよいよ保存食の定番「アイバル(Ajvar)」の登場! ご存じない方は、コメント欄に「アイバル」という言葉が出てくるたび「だから何やねんそれ!」とお思いだったと思います。 すみません。 私もずっと書きたいと思っていて、先日義母と一緒に作ったのでやっとチャンスがやってきました。
簡単に言うと赤パプリカとトマトを混ぜたペーストで、前菜に出されるものです。 チーズとミックスして食べることもあります。
日本でも試すことはできそうだけど、赤パプリカってすごく高かったような・・・1個200円位してなかったっけ? (@ @) レシピの量は義母と作ったときのとおりです。


■材 料(300mlのビン約15本分)

  • 赤パプリカ 7kg (70〜80個くらい。こちらの赤パプリカは、日本で売ってるのとはちょっと品種が違う気がします。 肉厚でこぶしより一回り大きいです。 今の時期、市場では赤パプリカを山のように積んで売っていて、多くの家庭でアイバルを作るためみんな5kgとか10kgという単位で買って行きます)
  • 完熟トマト 4kg
  • 辛いパプリカ 約10本(長さ10〜20cmくらいの細長い薄緑色のパプリカで、当たり(?)は悪魔のように激辛のもあります。 私は日本で見たことはないのですが、手に入らなければ鷹の爪で代用できるんじゃないでしょうか。 量は好みで)
  • 塩 65g
  • 片栗粉 1カップ
  • サラダ油 大さじ2


■作り方

  • トマトを洗って水気をふき取り、挽きます。 フードプロセッサーで砕くなら荒めがよいでしょう。 義母は、フードプロセッサーは組織を壊してしまうので好きじゃないそうで、年代ものの手回し式肉挽き器を使っています。

  トマトを挽きます

  • トマトを弱火にかけます。 焦げ付かないよう時々かき混ぜまつつ、ゆっくり時間をかけて煮詰めます。 今回は3時間以上煮込みました。 トマトソースの香りがたまらない! このままゆでたてのパスタにかけて食べたい衝動に駆られる私・・・
  • トマトを煮込む間、赤パプリカの準備をします。 きれいに洗って水気をふき取り、ヘタと中の種を取り除きます。 りんごのしん抜き器みたいなのを使いました。

  パプリカの種を取り除く

  • 赤パプリカをグリルで焦げ目が付くくらい焼きます。 これは義父の役目。 テラスにしつらえた電気グリルの前に腰掛けて、気長に焼いていました。 焼き上がったパプリカはボールか鍋に入れて紙でふたをし、上から軽く押さえつけます。 後で皮がむきやすいようすぐに冷めないようにするためと、水気を絞り出すためです。 こうして30分くらい放置しておくと、底に水がたまってきますので水は捨てます。

  パプリカを焼く

  • 赤パプリカの皮をむきます。 焦げた部分は簡単にはがれますが、むきにくい部分まで無理してむいてしまわなくてもOKです。 これがアイバル作りでいちばんめんどくさい部分・・・。 今回は義母と義父と私の3人で、30分ほどで済みました。 そうしている間にトマトがかなり煮詰まってきました。

  パプリカをむく

  • 皮をむいた赤パプリカを挽きます。 これもフードプロセッサーなら荒めに。 辛いパプリカは生のまま挽きます。

  パプリカを挽く

  • トマトにパプリカを加え、時々かき混ぜつつまた煮詰めます。 水気がとんでペースト状になったら、これでほぼアイバル。 もう一息!
  • 辛いパプリカを加えます。 義母はあまり辛いのは好きでないので、ピリッとくる「気がする」程度にしか入れません。 今回は用意した半分しか使いませんでした。 作る人によって辛さはさまざまで、かっらーいアイバルもあります。

  パプリカを加えて煮詰める

  • さらに少し煮詰めたら、塩、水溶き片栗粉を入れて煮、少し固さを出します。 最後にサラダ油を加え、混ぜます。 これでやっと出来上がり! 食べるのは冷めてからですよー。

  出来上がり!


■保 存

  • 出来上がったアイバルを、弱火にかけたまま熱いうちに瓶詰めします。 すぐに固くフタを閉め、さかさまにして冷まします。

  瓶詰めして冷ます

  • 義母は、 写真のとおりビンにアルミホイルをかぶせてからフタをします。 さかさまにしたときフタの裏に色が付くのがイヤだからだそうです。 また、さかさまにしておくと、中身が酸化して変色するのを防ぐことができるそうです。


この日のアイバル作りは、10時ごろに市場に買出しに行くところから始めて、途中食事で中断もしたけど終わったのはもう6時半。 ほぼ一日仕事でした。 これで、またおいしいアイバルをいただくことができます。 お義父さんお義母さんお疲れ様でしたー。