セルビアの学生の生活

前回のエントリにいただいたコメントで、15歳くらいの学校生活などについて聞かれたのですが、実は他ルートからも同様の問合せがあり、ちょっとダンナサマに聞いてみました。
ダンナサマも40歳を超えておりますので、現状と違う部分がもしかしたらあるかも・・・? でもそれほどひどい間違いはないと思います。 なにかあったらご指摘くださいませ。


1.教育課程
 ◆小学校(義務教育)
  ・7歳〜15歳(8年間、日本の小中学校を合わせたもの)
 ◆中学校
  ・ほぼ日本の高校にあたるが、二つの課程に分かれ、最初の2年間で卒業することも可能。
    >中学校: 15歳〜17歳(2年間)
    >高等学校: 17歳〜19歳(2年間)
  ・大学進学のための勉強をする学校と、専門学校のように実務を学ぶ学校などがある。
 ◆大学
  ・19歳〜 (通常5年間、ただし学部や専攻による)


2.教 科(14、15歳程度の学年)
  ・セルビア
  ・数学
  ・外国語: 英語(必須)と第二外国語(必須ではない。フランス語/ドイツ語/ロシア語等)
  ・地理
  ・歴史
  ・物理
  ・化学
  ・生物
  ・美術
  ・音楽
  ・技術家庭
  ・宗教、または、インフォマティクス(一般的な社会の仕組や道徳みたいなことを学ぶ)
   →最近できた教科で、どちらかを選択。
  ・体育


3.評価、通知表
  5(最高)〜1(最低)の5段階評価。 小学校から高校まで同じ。


4.学 費
  教科書の類は各自書店で購入する。 学費は基本的にすべて無料。


5.行 事
  ・9月に始業、翌年6月半ばで終了。
  ・夏休み: 6月半ばの年度終了から9月の次年度の開始まで。
  ・春休み: イースター休暇(約5日間)
  ・冬休み: クリスマス・新年休暇(10日間〜2週間)
        セルビアは宗教上は旧暦(2週間遅れ)を使用しているので、この冬休み
        も普通のカレンダーだと年が明けてからになる。
  ・1月27日: 学問の守護神(スラバ)の日(聖Sava)
  ・遠足、修学旅行、合宿に当たるもの: 学年や学校により日帰りから3、4日間に
   及ぶものまでさまざま
  ・学校間の競技会: スポーツ、数学、英語、歴史など色々なカテゴリーあり。
  ・特に父兄参観日はないが、保護者が個人的に授業を見にくることは拒まれない。


6.生 活(小学校)
  ・多くの学校で、生徒を2グループに分けて午前中のみ、午後のみ
   の授業をする。 週ごとに午前・午後を入れ替える。 かつては
   子供に対して学校の数が足りなかったための措置ではないかとい
   う話で、今ではそうではないが、その習慣は残っている。
  ・午前中のクラスは8時〜13時(6時限)、午後のクラスは13
   時半〜6時半ごろ(6時限)。
  ・最初の3学年までは、午前午後通して学校にいることもできる。
  (7時過ぎ〜3時ごろまで) 共働きの両親にとって助かるとのこ
   と。 ただしこの場合も授業は午前か午後だけで、あとは宿題や
   課外活動をしている。 また、この場合給食が出る。
  ・クラブ活動は学校運営のもの、スポーツクラブ運営のものなどさ
   まざま。 数学や生物、歴史など学問系のクラブもある。 必須
   ではない。
  ・制服: 古く(40〜50年位前)は制服などの規定が厳しかっ
   たとの話。 先生が街中で学生の服装チェックをしていたとも。
   その後、だんだんと規則がゆるくなり、30年くらい前になると
   強制的に着用しなくともよくなる学校が多くなり、すたれてくる。
   そして20年くらい前にはついに誰も着なくなって、廃止された
   とのこと。
  ・学校の掃除は自分達ではしない。 業者が入る。
  ・学校にいないときは、宿題やPCゲームをしたり友達の家に行った
   り、映画を見に行ったり、このあたりは日本の子供と同じ。


だいたいこんな感じです・・・。 日本とずいぶん違ってておもしろいですね。