怒りの日本語教師

寒くなってきてますます閉じこもりっきりの毎日。 外に出かけるのはお医者に行くのと日本語授業のある水曜金曜くらいですが、最近新しく日本の会社を相手に在宅でできる仕事を始めて、結構忙しくしています。 この1年間の貧乏生活にホトホト嫌気がさしたのです。 日々地味な地味〜な生活をしていてすら、将来だとかいざというときのための蓄えはおろか月々の生活すら赤字気味、いや、はっきりいって赤字。 来年は赤ちゃんもできるってのに。 日本への帰省だって宇宙旅行より遠い夢ですよ。 もっと早く始めるべきだった。 がんばろう。


今日はちょっとぶっちゃけた話を。


市民大学で私の給料は1コマ(45分)400ディナール(100ディナール=約166円)。 通常は300という話で、英語みたくメジャーすぎる言語だと200の先生もいるそうです。 日本語教師が他にいないということで、彼らにしてはがんばってくれたと思います。
でもね、準備には授業時間の倍以上かけて、副教材もすべて手作りでやってるんだからね(まぁ私の勝手なんだけど)。 他の言語の先生がそんなことしてるとはちょっと思えない。 それにプライベートの授業料でも1時間400ディナール設定して受け入れられるんだから、6人いっぺんに教えて同じ金額以下じゃあちょっとなあ、というのも正直なところ。 市民大学からしょうがないのか。


しかし! 納得いかないのは交通費。 市内−クネズ・セロ間のバスは片道71ディナールで、全額出すという話だったのに、実際支払に適用された片道料金は市内均一料金の30ディナールでした。 結局1コマあたり41ディナールが給与から差し引かれている計算。


担当者にクレームをつけると、400ディナールをマネージャーに納得させるだけでも大変で、交通費全額は許可が出ず、今さら変えるのは難しいと悪びれもなく言ってのけた。 いいよ、給料は満足とはいえなくとも感謝するとしよう。 事情があるなら私だってその交通費で承諾したかも。 ただ、これが銀行の振込額を見て初めてわかったわけで、事前になんの断りもなかったのが腹が立つのです。 ひっじょーに失礼な話じゃないですか。 金額ではなく信頼関係の問題。


一方生徒の授業料は月2,800ディナール。 こちらの所得水準からは、そうお安いとは思えないです。 野暮だけど計算すると6人で16,800、そこからの私の収入は、11月は9回授業があったから給料+交通費で7,740。 学校経営上、割合としてどうなのかはよく分からないけど、市民大学だから市からもお金がおりてるわけでしょ。


このコースもあと1ヶ月ちょっとだけど、実は部屋が確保できて今度自分でも教室開こうとしているところ。 1ヶ月じゃとても初級すら終われないし、続けたい生徒もいるはずだと思うのです。 交通費の件でムッとしている私、学校側がそんな態度なら、例えば月謝2,500ディナールとかにして生徒全員引き抜いちゃうよなんて、そんなことを考えています。 ちょっと意地悪な復讐? でも正当な行為じゃない? でも私はニシュで一人の日本人、このせいで日本によくない印象ができるのは避けたい・・・。 友達に話したら「いいじゃーん、やりなよ。 当然だよ」。


う〜ん、どうしようかなー。

ばぁちゃんの旅日記

先月うちにいらしたばぁちゃんが、3週間の東欧放浪を終えて帰国、旅の記録を続々アップしてます。


ニシュ滞在のたった2日間のこともくわしーく書いてるので、ぜひぜひご覧下さい。 私はここに1年住んで既に新鮮味を失ったこともあるから、今さらのように「へぇ〜そうか〜そうだよね〜」と思うことも多々あり。 ばぁちゃんの視点ならではのセルビアを、ステキな写真と一緒にお楽しみ下さい。


さあ、ばぁちゃんのブログ 「つーらんバァ」 へGO!


というわけで、今日は手抜き更新で失礼!

市長選挙

先日の日曜日、ニシュ市長選挙がありました。
今の市長はこの市にある大きなタバコ会社の幹部で既にかなり成功を収めた人。 1年前に市長になったばかりなのですが一部の人々へだけの有利な政策など何かと評判が悪くて、夏ごろからリコールを求める署名運動がありました。 それを受けての選挙です。


選挙カーからの大音響による連呼やポスター貼りまくりもあるわけじゃなく、実は選挙があることすら知らなかった私。 街頭演説はあったかもしれないけど見てないし。 政見放送はローカルテレビで行なわれたのだそうです。 静かな選挙なのはいいことだ。


私には選挙権がないのですが、ダンナサマについて投票所だけ見に行ってきました。 クネズ・セロ地区の投票所は近所の小学校。 教室の一室です。 日本のように投票引換証のハガキなどなく、通常携帯が義務のIDを持参して出かけます。


投票所に入ると、横一列に5人ほど人が並んで座った受付がありました。 まず左端の担当者の前に行くと、右人差し指になにやらセンサーのようなものを当てられます。 いきなりこれが何なのか分かりません。 ひょっとしてセルビア人はみなそこにマイクロチップIDの埋め込みをしているのか!? 意外なところで先進的! ホントにそうだとなんだかイヤだけど!


右隣に移動して今度はID提示。 地区の有権者の名簿と参照してチェックを受けたら、また右に移動してピンク色の投票用紙を受け取ります。 最後に右端の担当者から、指に何か水みたいなのをシュッとスプレーされました。
ここでナゾが解けました。 最初のセンサーのようなものはブラックライト、そして最後にスプレーされたのは蛍光反応のある液体です。 多分1日位落ちないのでしょう。 単純確実、おもしろいダブル投票防止の仕組みだと思いました。 日本だとID提示なんていらないうえ、別人の投票引換証をもらってダブルで投票したって、特に大きな都会じゃ分からないですもんね。
左右に衝立のある記入机は日本と同じ。 記入が終わったら投票箱に入れて終わりです。 投票箱は、みかん箱より一回り大きい透明なアクリルの箱でした。 バラエティー番組でよく見る抽選ハガキがいっぱい詰まったヤツみたいな。


部屋には受付のほかにオヤジサンたちが3、4名。 多分立会人だと思うけど・・・テーブルを囲んでコーヒーなど飲みながら和やかな感じ。 ダンナサマも「よう、コーヒー飲まんかね」と誘われてました。 みんなご近所さんだからね。


選挙速報は当日の夜のうちに出たそうです。 結果・・・現市長がそのまま継続ということに。 夏から一生懸命にリコールのための運動をしてた人たちには残念な結末となりました。 やっぱり利権の絡んだ人たちの勢力が強かったのではという話、どこも同じですね・・・。 今ごろ市長、これ以上ないくらい鼻たーかだか、肩で風切るような気持ちじゃないかな。 今後はより良い市政のため努力してくれることを期待しましょう・・・。

お酒バトン

 初雪の後気温が下がって一度は吹雪まであったニシュです。 いったい何なの!? 今年の冬って!? とおびえていましたが、その後なぜかポカポカと小春日和が続いています。 妊娠は6ヶ月に入って何事もなく順調、おなかも大きくなってきました。 ときどき赤ちゃんが動くのも分かります。 ポコポコと蹴ったり伸びしたりしてるみたいです。
 おへその上まであるでっかい綿のショーツがとても快適です。 正直産んだ後もはき続けたいくらいです。 はっ・・・! 母になったからって、こうやって色気を捨てていってはいかんのだっ。 (←元々あったのかとか問わない)


 さて、今日はハローさんからいただいたお酒バトンにお答えします。
 妊娠が分かってからはほとんど飲まず、お祝いの席でのワイングラス1杯くらいにとどめてます。 授乳期間が終わるまでトータル2年くらいは控える生活だけど、まあ元々呑み助じゃないんでたいして辛くないです。


1.あなたの好きなお酒はなあに?
 辛口のワイン、特にカリフォルニアワイン。 赤も白もOK。 お酒を飲み始めたのは20代半ばからとだいぶ遅いのです。 それは呑み助の先輩が多い会社に就いて鍛えられたからなのでした。


2.酔っ払うとどうなってしまうの?
 記憶の空白ができます・・・よって分かりません。
 初めてそれやったのは20代後半だっけかな。 結構飲んで帰って、でもちゃんと着替えてお布団も敷いて寝て、翌朝普通に気持ちよ〜く目覚めたものの、前夜のある時点から記憶がない・・・。 心細くなってその日のメンバー数人に電話したら、「別に普通だったよー。 人の分までお金払ってたよ」。
 その後も記憶を失ったこと数回ありますが、幸い後から失態を聞かされたことはそうなくて、多分普通に行動してるのではないかとオモワレマス。 しかし、たとえば後々「あの時の殺人犯はこの人です!」と言われても反論できないのが怖い。


3.一晩で飲んだ量と費やした最高金額は?
 量的にはワイン2本だっけ? 経験上1本を越えるとだいぶ危なくなるということが分かったので気をつけてます。
 金額は店によってそれぞれだし・・・特に高い店ではごちそうしてもらうことのほうが多かったからちょっとはっきりとは。 2人でセルビア人の平均月給分を平気で超えることもあったと思う。 今となってはまぶしい過去。


4.呑んだくれで良かったなあ〜と思うことは?
 は・・・? 呑んだくれさんって誰・・・???


5.お酒の上での失敗談ある?
 渋谷でかなり飲んだ帰り、様子を心配した友達に半蔵門線の改札まで見送ってもらいました。 そのまま降りるべき水天宮前まで直通なのに、気が付くと有楽町線の終点池袋。 はぁ・・・? 終電だったから仕方なくタクシーで帰宅したのでした。 いまだにナゾ。
 もうひとつ覚えてる・・・これはほんとに断片的に・・・ 家の最寄り駅で電車・・・かタクシーのどちらかを降り・・・ そのままバス停のベンチでウトウトしてしまったような・・・その時おまわりさんに声かけられたような・・・ 翌朝気が付くと携帯電話をなくしてました。 これはイタかった。


6.次にバトンを回す呑んだくれさん2人。
 思いつかないな〜 誰かその気になった人いましたら、呑んだくれさんじゃなくてもいいからバトン受けてくださーい。 コメント欄で勝手に答えてくれてもいいですよ。

 ・・・と思ってたら「旧ユーゴスラヴィア旅のフォトアルバム」のYOKOさんがバトンを受けてくれました。 どうぞよろしく!

ニシュの24時間コンビニ

ここニシュでは、大抵のお店は8時で終わります。 飲食店やクラブハウスなどはもっと遅いけど、それでも午前1時に終わる規制があります。
そんなニシュの街中に! なんと! 24時間オープンのコンビニが!!

前々から通りがかりに見かけて気になってたところ、今日たまたま立ち寄るチャンスがありました。


コンビニ!
「24h」の文字が燦然と。
日本のコンビニと同じく食料品から日用品、お酒などいろんな品が取り揃えてあります。 いやむしろ、商品棚が身長より高いせいか日本のコンビニ以上の品揃えという印象あり。 ベーカリー直送のパンもあって、さながらミニスーパーです。
物足りないのはお弁当コーナーかなー。 おにぎりとか、あとはプリンとかあるともうサイコーなんだけど。 (ないものねだり)


日本にいた頃は、夜中でも小腹がすいた時なんか、ついふら〜っと立ち寄ったものです。 それこそ強烈な照明に引き寄せられる蛾のように。 その○ーソンやセ○ンイレ○ンなどのような明るさには比べようがありませんが、このコンビニも、夜見かけるとやっぱり他と比べて明るい感じ。


この店に、あの頃のようにコンビニ通いをすることはないでしょう。 でも何かのときにこういう店があると知ってるだけでも心強いのです。 どうか早々につぶれませんように。 よく新しいお店ができるけど、つぶれる店も頻繁にあるのでそれだけが心配。
そして、いつの日かクネズ・セロにもできますように。 ・・・って100年後でもムリかな。

初雪とばぁちゃんさん来ニシュ

とうとう雪・・・

とうとうやってきました初雪。 今年は11月18日でだいたい昨年と同時期でした。 やっぱり南国生まれの身、「わぁ!雪だー」となるわけですよ。 2月にドカッと降ったときは、雪国に住んでいる自分が信じられなくて旅行者の気分に戻ったものでした。
しかーし! それも前の冬まで。 もはや少し憂鬱な気分の方が先立っています・・・。
初雪は湿ったみぞれみたいなものだったけど、今朝はマイナス1度で乾いた雪がふかふかと積もりました。 昨日まで電気で沸かしてマメにON/OFFしていたセントラルヒーティングのボイラーにも、いよいよ本格的に薪と石炭の火が入りました。 暖かい部屋の中から眺める真っ白な雪景色、やっぱりいいものです。 (「暖かい部屋の中から」、これ重要)


ばぁちゃんさんがニシュに見えたのは折りしもあの初雪の日。 多分ご自身で旅行記を書かれると思うので詳しくは触れないことにします。 当日は中央市場や中心街を軽く歩いて案内しました。 ばぁちゃんさんは雪を喜んでるくらいだったのに、寒がりの私のガイドだからなんかテキトーになっちゃって・・・ゴメン。


日本語クラスのIVANAの土産物屋さんにももちろん行きました。 テキストにはない「イラッシャイマセ」を教えておいてよかったなー。 さいわい、手作りの帽子がばぁちゃんさんの気に入り、「これ、ください」「はい」「いくらですか」「1200ディナールです」の会話ができました! IVANAの嬉しそうなことといったら、むしろこっちの方がニコニコしてしまったくらいです。
その晩の日本語クラスにはばぁちゃんさんにも参加してもらって、その後みんなでお茶しに行ったときにはすっかり彼女も人気者になっていました。


翌日は、「ニシュといえば」の観光スポット(?)髑髏タワーとローマ時代の遺跡メディアナ、そして車で2時間弱の山奥の修道院へ。 ヘーどーさんが見えたときに案内したのと同じコースです。 まだこのブログでこういうスポットは全然書いていないので、機会を設けて別にご紹介したいと思います。
メディアナはかのコンスタンティヌス1世の別荘。 ところで彼は、なんとニシュの生まれなのです。 へぇー、へぇー、はじセルトリビア的には100ヘぇー!と感心してたら、「ずっと前に言ったじゃん」とダンナサマに突っ込まれましたよ・・・とほほ。 そんなすごいへぇーもしばらくしたら頭から抜けるくらい、世界史苦手なんです私。 (実は「かの」とか書きながらそれも誰だっけぇーと、すっかり薄れた記憶をネットで手繰り寄せている)


ばぁちゃんさんは、それはもうたくさんの日本食材をお土産に持ってきてくれました。 実は事前に、3kgの味噌という旅行者に対して鬼のようなお願いをしていた、その上でのこと・・・ 本当に本当に、どうもありがとうございました。 大事にいただきます。


その晩ばぁちゃんさんMic'oさんを訪ねるため、夜行バスでデルベンタへ発たれました。 寒いニシュだったけど、楽しんでもらえたかな。 せめて、重いお土産を持ってきた甲斐がありましたように・・・

天候悪化・・・

今日のKnez Selo

ここしばらく穏やかな天候だったニシュ地方、昨日からどうも空模様が思わしくありません。 今日のクネズ・セロは曇り時々雨、山手のせいもあり風がビュービュー吹いてます。 下界のニシュの街は霧の中。 幸い気温はまだ10度程度とそれほど寒くはありませんが、明日、明後日とますます悪くなってヘタすると初雪という話も。 明日はばぁちゃんさんが日本から遠路はるばるいらっしゃるというのに・・・
あ! これって、一昨日私があんなガラにもないことを書いたせい? そう? そうなの?


さて、昨日は日本語講座の第5回目。
5人でスタートしたこのクラス、昨日から1人加わって6人になりました。 ペアでの会話練習などに偶数メンバーは好都合です。
みんな日本に興味津々の若い生徒ばかり。 ヨーロッパの日本アニメマニアは一部で有名なところですが、ここニシュにもしっかりいます。 クラスには3人ほどいて、ゼロビギナーなのに時々「センパイ」「キセキ」などという単語を発して驚かされます。


日本語は読み書きがことに難しいため、初級レベルを終わるには400時間くらいの学習が必要といわれています。 一方この講座は1回90分の週2回、3カ月コース。 なので会話中心のつもりでしたが、マンガを読みたいそうなので読み書きへの要望も強く、特にひらがな、カタカナを教え終わるまではちょっと詰め込みぎみの授業です。
5回目の昨日、やっとひらがなの導入が終わりました。 ふぅー。 次回からはカタカナ。 でも読み書きはせめて授業時間の3分の1以下にしておいて、メインはやっぱり会話です。


昨日やったショッピング会話の中の「〜ください」、「〜はありますか」。 クラスのIVANAが土産物屋の店員なので、練習ではみんなで彼女の店に行ったという設定にしました。 希望する品物があれば「はい」でOK、ないときは「〜はちょっと・・・」と答えます。
ところが既習の単語は今のところ食べものや文房具関連が多いから、何を聞かれても彼女は「〜はちょっと・・・」と答えるしかなく、「何か買いたいもの一つでも置いてるの!?」とみんなに突っ込まれる羽目に。


明日にでも、ばぁちゃんさんを彼女の店に案内しようと思っています。 ばぁちゃんさんには、もし気に入ったものがあったら「これ、ください」って言ってほしいな。 IVANAの顔がパァッと明るくなるのが目に浮かびます。 これで曇り空も吹き飛びますように。