SCGのお金の話(後編)

ここ3日くらい悪天候で、一気に気温が20度ぐらい下がって18度前後に。 涼しい、というよりむしろ寒いです。 かなり調子狂いますが溶けた頭も少し持ち直したところで、お金の話後編。


ものの値段は、なぜか180.45dinとか66.00dinなど小数点以下2桁までついています。 現金で払うときはコンマ以下は四捨五入ですが、カード支払のときはきちんと端数も入力されます。
ところでこの金額が例えば199.55dinなどの時、丸めて200.00dinと入力する店員がよくいるのです。 ダンナサマは絶対にそれを見逃さない人で、そのたびに文句を言って入力し直させています。 0.45ディナールが惜しいのではありません。 こんな小さいことでも何万回何百万回と行えばかなりの金額になり、結局店はそうして客からお金を盗んでいるわけで、彼にはそれが許せないのです。 お金のことだけはきっちりとというモラルがある日本のお店では考えられないことですが。


今年1月に導入された消費税18%は内税表示。 一般店舗はもちろんキオスクでも、支払金額内の税額を明記したレシートが発行されます。 国が、去年からこうしたレシートが印刷できるレジスターを全事業者に設置させたそうで、このあたりは日本より徹底してる感があります。
レシート

→ベオ在住のジャーナリスト大塚さんの「(旧)ユーゴ便り」)には、最新の第82回配信記事「少し化粧し始めた首都」でこのあたりの話を含めたベオ最新情報が書かれています。 ベオの日本料理店の裏話もあっておもしろいので、ぜひどうぞ。


カード支払といえば、クレジットカードの決済の仕組みは日本とはちょっと違うみたいです。
ダンナサマのカードはVISA。 でも店員がカードを差し込む機械には銀行預金残高が出るらしく、買物できるのはその範囲内となっています。 そして1、2週間後にはもう口座から引き落とされています。 残高を超えた買物も可能ですが、彼の場合(たった!)7,600ディナールまでと設定されていて、その場合は預金のマイナス残高となって現れます。 国外でもVISAカードで買物できますが、やっぱりユーロ口座残高の範囲内となっていて、引き落としも同じくらいのタイムラグ。
この国で決して彼だけが特別信用が低いわけじゃないと思うのです。 もっとお金持ちなら「いわゆる普通の」クレジットカードを持ってるのかもしれませんが、カード会社は彼のような一般人にはクレジット(信用)を与えるリスクをとらず、銀行とものすごく密接につながるシステムで機能しているわけで、このあたりまだ非常に厳しいなと思わされます。


ただ、日本での信販会社が家族カードなどで未成年にまでクレジットカードを持たせんとする勢いの顧客獲得競争をしていることや、カード地獄・自己破産の話もままあることを思えば、持っているお金だけで買物するというごく当たり前の姿は健全なもの。
もちろん、いつもニコニコ現金払いでなきゃ何も買えないわけではなく、詳しくは知りませんが車など高価なものには個別のローン契約などはあるようです。 うちのような(時にはうち以下の)ボロ車が多い中、ピカピカのドイツ車などもそうめずらしくないセルビアですが、貧富の差なのか、はたまた苦しいローンながらつい買っちゃった人もいるのか・・・ このあたり、どうなんですかね。