路傍の人々の不思議・・・

ゆうべ、知人の家を訪問しての帰り道。 もう夜の11時近くになっていました。 ニシュから自宅へ向かう途中に、とある集落があります。
昼間だとこんな感じだったり
Matejevac地域


こんな感じだったり
Matejevac地域その2


なところなんですが、そんな夜遅くに、ここをたくさんの人が歩いているのです。
地域の縁日に向かう人々、または終わった後で帰るところという表現をすれば雰囲気が伝わるでしょうか、とにかく何でもないただの道なのに、人だけがそれはもうぞろぞろと。 若い人が多いです。 また、道端の石段や持ち出したいすに腰掛けて2、3人でおしゃべりしている人もよく見かけます。 これはお年寄りに多いです。


実はこれ、その日だけのことではなく、暖かくなってからはほぼ毎日そう。 またそれはここに限った事ではなく、ニシュの中心街や住宅が集まっているところではどこでも普通に見かけられる光景です。 


ダンナサマに説明を求めると、こうしてただ歩くことで知合いに出会って、そのまま話を始めるのがみんな好きなんだよというわけですが、まあそういう人のなんと多い事か。 他に娯楽が少ないからというのもあるかも知れないけど、老いも若きも子供までもまあこぞって・・・。
それに、ちょっと腰かけて、というなら自宅に呼んだりテラスに行けばいいのに、なんでこんな車が通るたびに排ガスや土ぼこりが舞い上がるような細い通りの道端で?
彼にそれ以上を尋ねても「さあ、自分にはそういう趣味はないから・・・。 ただあの人たちは、もう何十年もあるいは何百年も昔から、そうすることが人との付き合い方だったわけだよね」とそこまで。


まあふと思えば、渋谷をウロつくだけのチーマー(って今もまだ言う?)とか、コンビニ前にたむろするだけの人たちと、なーんか似てる気がしなくもないですね。
違いは、こういうところなら一人で夜遅く歩いててもそれほど怖くないってことでしょうか。 日本の安全神話が崩れたと言われてから久しいけど、それに比べるとニシュやセルビアの田舎は断然安全なのかもしれません。 フランスに住んでいた知合い夫婦に、子供を育てるならこっちの方がいいからとニシュに戻ってきた人もいます。


ボスニアのMic'oさんも、「スリの気配を感じたら・・」で治安のことを書いてらっしゃるのでどうぞ。 夏のご旅行でセルビアを選ぶ日本人の方がどれだけいらっしゃるかは分かりませんが、もしいらっしゃれば彼女が言うように、普通に気をつける以上にナーバスになる必要はないでしょう。 どうぞたくさん楽しまれますよう!