情けない話

私、外国語話者向けの日本語教師の資格を一応持ってます。
一応、というのは、実は日本語教師は免許制ではないからです。 日本語教育能力検定試験合格や420時間以上の養成講座終了等をとりあえず資格と呼んでますが、日本語学校の採用は、それらを持ってなくても経験者なら優先というケースがままあるし、採用数自体も多くはないなど、がんばって勉強してもそのあとが大変だったりします。 (もちろん、勉強は無駄にはなりませんし、しておく方が断然いいと思います)
私の場合は、ニシュという日本語学校がない地域に来てしまいました。 ああ。 (^^;)  今のところ周りの協力で3人を紹介してもらって、週1回ずつプライベートレッスンをしていますが、毎回が手探りです。 いい方に取れば学校の教育方針の縛りがないといえるけど、試験合格・養成講座終了でいきなり自由な授業といわれてもきびしいですぅ。
3人のうち2人は、会話だけ勉強したいという学習者。 こんなへっぽこセンセイでも「日本語って楽しい!」と言われてとってもうれしいです。 でも読み書きを始めると苦痛になるかもよ〜ん。


先日のレッスンはものの数え方でした。 「たんすは一棹、二棹・・・」とかいう高等レベルじゃなくても、助数詞(分、本、枚など)って、結構難しいんです。 「ippon、nihon、sanbon、yonhon・・・(本)」や「ikkai、nikai、sangai、yonkai・・・(階)」など、数字の呼び方自体がそれまで習った「いち、に、さん、し・・・」と微妙に違うし、「hon、pon、bon・・・」と発音も変化するのがあるし。 日本語話者なら感覚で言えちゃうけれど、初めて習う方は丸暗記です。 「大変だぁー」てなわけで、まずは「ひとつ、ふたつ、みっつ・・・」と「ひとり、ふたり、さんにん・・・」だけは絶対覚えてね、ということにしたのでした。


月の呼び方は「いちがつ、にがつ、さんがつ・・・」だから簡単ねと、サラッと流したらそのあとにワナが。 「日本にもJanuaryみたいな月の呼び名があるの?」という質問に、「そうよー。 古い呼び名があってね、それぞれに意味があって奥深いのよー」と自慢げに書き並べ始めた私ですが・・・。
えっとー、1月、1月はぁ・・・ が〜ん、いきなり出てこない!? 2月は如月だよね、3月は・・・ と書いていくと見るも無残、4月、8月、9月が空白、弥生は1月だっけーみたいな有様。 「しゅ、しゅ、宿題にさせてっ」とすっごく恥ずかしい思いをしました。 家に帰って落ち着いて考えると思い出せたのに。 でも「長月」だけは最後まで出てこなかったし、それぞれの意味もネットで調べて改めてそうなんだーとうなずく始末。 これは度忘れだと言い訳できない。 ・・・国立大文科系卒、返上します・・・


先日出演したラジオも然り。 後で聞いてみて、かなり舌足らずな発音に「自分ってこんな話し方してるんだー」と今さらながら一人赤面しています。 これで日本語教師なんて笑わせる、習うほうに失礼じゃないかと、まことに情けない思いをしたのでした。 これからも勉強勉強・・・精進いたします。