洗礼式

少し以前の話になりますが、ダンナサマの友人の赤ちゃん、Jana(ヤナ)ちゃんが1歳になり、これを機会に洗礼を受けさせることになりました。 私も式に参加させていただいて写真をもらったので、その様子をご紹介したいと思います。
セルビア正教では、洗礼や結婚式など教会がかかわる式では大抵、親しい友人などにKum(クム)という立会人になってもらうのが慣わしで、これを頼まれるのはとても名誉なことです。 そして、世話をした方もされた方も、お互いを「クム」と呼び合って、その絆は親兄弟に劣らないほど固いものなのだそうです。
今回、ダンナサマがヤナちゃんのクムを引き受けたので、私も一緒に式を見てきたというわけです。


会場は教会ですが、今回は改装工事中で、隣にある建物の部屋での式となりました。 
後ろの壁にはイコン(聖画像)がかけてあり、部屋の中央には聖水を入れた器や燭台などがあります。
会場


まず、司祭が、結構長いお経みたいなのを読みます。 ただ唱えているだけのときもあればメロディーをつけて歌ってるような感じのときもあります。
次に、司祭は十字を切りながら赤ちゃんのおでこや両頬、両手両脚に聖油をちょんちょんとつけ、そして頭に聖水をかけます。
洗礼式


それから、司祭が何か唱えつつ祭壇の周りを何周か歩き、洗礼を受ける本人とクムがそれについて歩きます。 部屋ではお香が焚いてあって、その容器は金属製の小さなもので鎖が付いています。 司祭は、歩くときそのお香をブンブン振りまわしていました。
式ももうすぐ終わりです
今回はヤナちゃんのほかにもう一人の赤ちゃんと、50歳くらいのおじさんも洗礼に来ていました。


最後に、ヤナちゃんの髪をひと束切りました。 これは洗礼の証明書とセットにして、最後に渡されます。
退屈で泣き出したヤナちゃん
こうして、洗礼式は無事終わりました。


その夜は、親戚と知人を30名近く自宅に迎えてパーティーが行われました。 たくさんのご馳走が振舞われて、夜遅くまでしゃべったり歌ったり踊ったり。 ダンナサマは主賓席みたいな位置に座らされて、なんだかかえって居心地悪そうにしていました。
パーティー


私はもともと宗教などにはあまり興味がないたちなんですが、今回はとても印象に残る一日となりました。