春よ来い

今日はお天気もよく、お昼過ぎには、窓の外の温度計が13度まで上がりました。 寒い雪の日には当然外に出る気がしませんが、こういう突然あったかい日も、雪解けの道はベショベショで、やっぱり出かける気になりません。 単なる出不精やん!


ところで2月の半ばごろ、ロシアから下りてきた大寒波で最低気温がマイナス20度くらいまで下がったことがありました。 でもおうちは暖房でぽかぽか。 住宅暖房は、お湯を各部屋のラディエーターに循環させるセントラルヒーティングが一般的です。 20度くらいを保っていて、基本的に24時間、切ることはありません。
直接触ってもそんなに熱くないよ


お湯を沸かすボイラーは、特に街中のアパートなど電気によるものが多いようです。 この大寒波のときもみんなガンガン焚いたもんだから、電力消費が上がる上がる! すると何が起こるか・・・停電です。 このさっむいのに停電! しかも、うちは山手にあってこの辺一帯の水道水はポンプで街から汲み上げてるので、停電が起きてしばらくすると水も止まってしまうのです。 この時は、ケーブルに問題があったとかで丸2日くらい電気が回復せず、私たちはニシュ市街に住む友達や両親の家を訪ねて避難していました。
停電は山手の地域だけかと思ったら、市街地でもブロックごとにあちこちで・・・。 こっちが直ればあっちが止まり、という感じで、つまりは発電所のキャパが不足してるんです。 「そんな発電所しか作ってないなんて、行政の想像力の欠如だよね!」と私が文句をたれると、ダンナサマは「想像力じゃなくて経済力の欠如なんだよ」と・・・。 返す言葉はありません。


その後も、停電は割と頻繁に起きてます。 短く30分とか、ちょっと長めに数時間とか。 さすがにあんなにひどいのはなかったけど。
ちなみに、石炭を使うストーブやボイラーも少なくありません。 ニシュ市は山に囲まれた盆地なので、天気の悪い日など特に、街中は石炭の煙がどんよりと低く漂っています。 けむいです。


うちのボイラーは、電気・石炭・薪の3燃料を使うことができます。 さすがに電気ばっかりだと、電気代が恐ろしいことになるので、ふだんは石炭と薪を使っています。 (あの停電のときは、ちょうど煙突の故障で電気を使っていたのです)
ボイラーは地下室にあります


だいたい3時間おきくらいに、火の様子をチェックして燃料を足します。 夜間は太い薪を多めに入れ、入る空気の量を調節して、火が長持ちするようにします。
地下の一室にある、石炭と薪の備蓄です。
備蓄
火のメンテは普通ダンナサマの仕事なんだけど、彼の留守中はもちろん、私がします。 ああ、トーキョーで秘書とかしていたこの私がですよ。 アメリカ出張だの、バカンスはモルディブだとかいう生活をしていたこの私が、今はショベルで石炭をボイラーに! 人生って、おもしろいですねー。
ところで皆さん、石炭ってリアルで見たことありますか? 私はありませんでした。 ここに来るまで。 


・・・ほんと、春が待ち遠しいです。