あれ・これ・それで126語!?

セルビアに来て間もなく9ヶ月。
セルビア語は日本でも週一で4ヶ月ほど習ったし、今も義母から少しずつ授業を受けていますが、なかなかみんなの会話に入っていけるようにはなりません。 原因は明白。 日常ダンナサマとの2人暮らしで、つい英語で済ませちゃうのが悪いのです。 意識して「これは何て言うの?」と聞いたり語彙習得には努めていますが、まだ道のりは遠い・・・。


スラブ語を勉強する人が遭遇するハードルの一つに、名詞の格変化の多さがあるんじゃないでしょうか。 (←自分がそうだから同意を得たい) セルビア語の場合、格は7つ。 固有名詞まで格変化してしまうのは、私には新鮮な驚き(カンベンしてよ)でした。 例えば「Japan(ヤパン、日本)」は「日本から」の場合「iz Japana」になります。
また、すべての名詞が男性・女性・中性と決まっていること、それぞれに複数形があること、それに付く形容詞も性数格で変化すること、動詞の人称変化は6種類あることもハードルをさらにさらに高くしているように思えます。 私には。
慣れた人には文の単語の役割が明確な言語だと評判がよいのですが、私はまだそこまで達観できてません。


だいぶ前になりますが、「これ・それ・あれ」の勉強をしていたときのこと。
あれこれそれ
このような表があって、ふと恐ろしい考えが浮かんでしまったのでした。 「この9個の単語って、単数形だけだよね? それぞれに複数形があるわけだよね? ということは2かけて全部で18個! しかもこれは主格だけだから7つの格変化をすると単純計算で126個!! ぎゃーーー!!」
隣で義母が「おほほほ、そういうことになるわねー」と笑っていましたが、おほほほじゃないよまったく。 もちろん、「これ」みたいな単語に呼格(呼びかけに使う格)なんてナンセンスだし、126語は大げさなんですが。


まあこれだけ変化の多彩なセルビア語、完璧に話す人もあまりいないと聞きました。 また幸い(?)ニシュ地方では、2つしか格を使わないそうで「えー」という感じですが、別にセルビアのダニエル・カールを目指しているわけではないので、やっぱりがんばって標準語を勉強しようと思います。